■大賞
「MediOS」
Contrea株式会社
代表取締役 川端一広氏
「病院DXアワード2026」で大賞を受賞した。創業から7年目のスタートアップが栄冠を手にした。組織を率いる代表取締役の川端一広氏は、最終審査会場で司会者から大賞企業が読み上げられると、会場で応援していた仲間に喜びを満面の笑顔で応えた。
受賞サービスは、医療者と患者の「やり取り」を支援する医療用プラットフォーム「MediOS(メディオス)」。説明動画や電子同意書をはじめ入院前や手術前に必要な「問診」「説明」「注意事項確認」「電話確認」「同意」の工程を包括的にデジタル化し、病院全体の業務プロセスを最適化しながら患者体験と医療提供の質を向上させる仕組みがメディオスで構築できる。
最終審査のプレゼンテーションに川端氏と一緒に登壇した京都市の武田病院グループ本部医療情報管理部部長の大木達雄氏は、「いまや病院の業務フローに欠かすことのできないサービス」と話す。武田病院では、看護師不足に対応しようと業務プロセス改善としてメディオスを導入。説明動画を取り入れたことで、患者説明の時間が半減したという。
武田病院をはじめ、さまざまな病院現場でのDXに貢献しているメディオスだが、創業当初は苦難の連続だった。川端氏が起業した時の年齢は28歳。同じ内容の話を特定多数の患者に説明するという病院でのこれまでの業務への動画提案の発想は、タイパ(タイムパフォーマンス)を意識するいわゆるZ世代としては、ごく自然なことだった。ところが、いざ提案すると「逆風だった。『コンセプトが10年ぐらい早い』と言われたり、『それは医療従事者が説明すべきでしょう』と言われたり、病院の重い扉をこじ開けることが本当に最初は難しかった」(川端氏)と振り返る。
その重い扉が開いたきっかけを記者が尋ねると、川端氏は「泥臭さですかね」と恥ずかしそうに答えた。「病院を地道に回り、丁寧に説明を続けた。お手紙もたくさん書きました」。Z世代の川端氏に、“昭和”の発想も垣間見ることができる。昭和世代が、まだまだ多くを占める病院業界。川端氏のこうした事業の運営方針が、昭和世代との距離感を縮めている。
最終審査で、資料の投影でトラブルがあった。「プレゼンで一番お伝えしたいことが言えなかった」と川端氏。大賞受賞後のインタビューで川端氏は、一番伝えたかったことをこう力強く語った。「医療は患者さんのためにあり、患者さんが安心して暮らせる世界を作り上げたいと会社を立ち上げた。そのためには、医療者と患者さんとが向き合えるということが一番大事。その架け橋となるサービスがメディオスだ」。
▽「病院DXアワード2026」大賞を受賞した「MediOS」の記事は以下から
https://www.cbnews.jp/news/entry/20260101000013
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